○都城市養護老人ホーム条例施行規則

平成18年12月8日

規則第335号

都城市老人ホーム条例施行規則(平成18年規則第115号)の全部を改正する。

(趣旨)

第1条 この規則は、都城市養護老人ホーム条例(平成18年条例第129号。以下「条例」という。)第17条の規定に基づき、養護老人ホームの管理運営について、必要な事項を定めるものとする。

(用語の定義)

第2条 この規則における用語の意義は、条例に定める用語の例による。

(指定管理者の指定申請)

第3条 条例第6条の規定により指定管理者の指定を受けようとする者は、養護老人ホーム指定管理者指定申請書(別記様式)により、市長に指定の申請をしなければならない。

(添付書類)

第4条 条例第6条第1号に定める事業計画書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。

(1) 設置目的を効果的に達成するための管理運営の方針

(2) 管理業務の遂行計画及び収支計画

(3) 条例第10条第3項の規定により指定管理者に利用料金を収受させるときは、当該利用料金案

(4) 前3号に掲げるもののほか、管理業務を効果的かつ効率的に遂行するために必要な事項

2 条例第6条第2号に定める書類は、次に掲げるとおりとする。

(1) 法人の登記事項証明書(法人の登記のない団体にあっては、団体の業務内容、役員構成、資本の構成及び組織の概要を記載した書類)

(2) 現に行っている事業の経営状況の分かる書類

(事業報告)

第5条 指定管理者は、条例第11条に定める事業報告書に次に掲げる書類を添えるものとする。

(1) 管理業務の実施状況

(2) 管理経費の収支状況

(3) 利用実績

(4) 条例第10条第3項の規定により指定管理者に利用料金を収受させるときは、当該利用料金の収入状況

(運営の方針)

第6条 指定管理者は、養護老人ホームにおいて、条例第4条第1号又は第2号に規定する者を入所させ、養護するとともに、社会的活動に参加するための必要な指導及び訓練その他の援助を行い、その者が有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるようにすることを目指すものとする。

2 指定管理者は、養護老人ホームにおいて、入所者の意思及び人格を尊重し、常にその者の立場に立ったサービスの提供に努めるものとする。

3 指定管理者は、養護老人ホームにおいて、地域や家庭との結びつきを重視した運営を行い、社会福祉事業に関する熱意及び能力を有する職員による適切な処遇を提供するとともに、市町村、居宅サービス事業者その他の保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めるものとする。

(職員)

第7条 指定管理者は、養護老人ホームに施設長、生活相談員、事務員、支援員、嘱託医、看護職員、栄養士、調理員その他の職員を置くものとし、その数は、養護老人ホームの設備及び運営に関する基準(昭和41年厚生省令第19号。以下「養護基準」という。)第12条の規定に準ずる。

(職務)

第8条 養護老人ホーム職員の職務は、次の各号に掲げる職に応じ、当該各号に定めるとおりとする。

(1) 施設長 職員の管理、業務の実施状況の把握その他の管理を行い、職員に養護基準を遵守させる等の必要な指揮命令を行うこと。

(2) 生活相談員 施設長の命を受けて、処遇に関する計画の作成、居宅サービス等の利用調整、その他必要な指導及び援助等の業務に従事すること。

(3) 事務員 施設長の命を受けて、庶務及び経理等の事務に従事すること。

(4) 支援員 施設長の命を受けて、生活援助等に従事すること。

(5) 嘱託医 施設長の命を受けて、診療、健康管理及び保健衛生の指導に従事すること。

(6) 看護職員 施設長の命を受けて、診療補助、看護及び保健衛生に関すること。

(7) 栄養士及び調理員 施設長の命を受けて、食に関する業務に従事すること。

(8) その他の職員 施設長の命を受けて、入所者の生活援助等の補助業務に従事すること。

(入所)

第9条 施設長は、入所受託の可否について、措置の依頼を受けた市町村に対し、文書をもってその旨を通知しなければならない。

2 施設長は、入所を受託又は受託しようとする者について、心身の状況、生活状況及び縁故関係等の必要な身上調査を行うことができる。

(記録)

第10条 施設長は、養護老人ホームにおいて、次に掲げる記録を整備しておかなければならない。

(1) 運営に関する記録

 事業日誌

 施設の沿革に関する記録

 職員に関する記録

 寄附採納に関する記録

 重要な会議に関する記録

 関係機関への報告等の文書綴

(2) 入所者に関する記録

 入所者台帳

 入所者の処遇全般に関する記録(事故や苦情対応等を含む。)

 入所者の健康管理、食事等に関する記録

(3) 会計経理に関する記録

 収支予算及び収支決算に関する書類

 金銭出納、物品受払等に関する記録

 備品台帳

(処遇内容)

第11条 施設長は、常に入所者の心身の状況、その置かれている環境等の把握に努め、自立のための必要な指導及び訓練その他の援助を行わなければならない。

2 施設長は、入所者の処遇に当たっては、懇切丁寧を旨とし、入所者等の安全確保上、緊急やむを得ない場合を除き、身体拘束等を行ってはならない。

3 施設長は、入所者が日常生活を営むのに必要な行政機関等の手続について、その者又はその家族が行えない場合は、当該入所者の意思に基づき、必要な支援を行わなければならない。

4 施設長は、入所者の外出や家族との交流等の機会を確保するよう努めなければならない。

5 施設長は、教養娯楽設備等を備えるほか、適宜レクリエーション行事を行わなければならない。

6 施設長は、入所者の退所後も、必要に応じ、当該入所者及びその家族等に対する相談援助を行わなければならない。

7 施設長は、入所者が介護保険法(平成9年法律第123号。以下「法」という。)第7条第1項に規定する要介護状態等になった場合には、その心身の状況、置かれている環境等に応じ、法第23条に規定する居宅サービス等を適切に受けることができるよう、必要な措置を講じなければならない。

(食事)

第12条 施設長は、栄養並びに入所者の心身の状況及び嗜好等を考慮した食事を適切な時間に入所者に対して、提供しなければならない。

(退所)

第13条 施設長は、入所者が次の各号のいずれかに該当するときは、市町村及び関係者にその旨を通知し、退所の手続をとるものとする。

(1) 死亡したとき。

(2) 家庭復帰等の理由で退所の申出があったとき。

(3) 外泊、行方不明等で概ね1箇月以上施設に帰る見込みがないとき。

(4) 入院期間が概ね3箇月以上経過したとき、又は3箇月以上になると見込まれるとき。

(5) 法に基づく施設サービスの利用が可能になったとき。

(命令退所)

第14条 施設長は、入所者に次の各号のいずれかに該当する行為があり、継続して入所することが困難と認められるときは、市町村と協議の上、退所させることができる。

(1) 建物の設備その他施設の物品を故意に破損し、又は施設外に持ち出すとき。

(2) 喧嘩、口論、泥酔等他人に迷惑を及ぼすとき。

(3) 前2号に掲げる場合のほか、養護老人ホームに入所させておくことにより、施設の管理運営に著しい支障を来すとき。

(規律保持)

第15条 入所者及びその家族等は、次に掲げる事項を守らなければならない。

(1) 喧嘩、口論、泥酔等で他人に迷惑をかけないこと。

(2) 施設長が定めた場所及び時間以外での喫煙又は飲酒をしないこと。

(3) 外出又は外泊するときは、あらかじめ所定の届け出を行い、施設長の許可を得ること。

(4) 面会等については、施設長にその旨を告げ、定められた場所で行うこと。

(5) 健康保持及び衛生保持に留意し、嘱託医等の指導に従うこと。

(6) 施設長及び職員の指示に従い、共同生活の秩序を保ち、相互の親睦に努めること。

(7) 一身上に関する重要事項に異動が生じたときは、施設長に届け出ること。

(職務代行)

第16条 施設長が不在のときは、あらかじめ施設長が指定した職員がその職務を代行する。

(健康管理)

第17条 施設長は、入所者に対し、入所時及び年2回以上の健康診断を行わなければならない。

2 施設長は、あらかじめ協力病院及び協力歯科医療機関を定めておかなければならない。

3 施設長は、入所者の病状等に急変が生じた場合その他必要な場合は、速やかに静養室で療養させるほか、嘱託医又は協力病院等の指示に従い、適切な措置を講じなければならない。

(衛生管理)

第18条 施設長は、衛生管理のため、次に掲げる事項を実施しなければならない。

(1) 調理に従事する職員には、従事する際及び月1回の検便を受けさせること。

(2) 入所者に週2回以上の入浴又は清拭を行い、被服寝具等の衛生的な管理に努めること。

(3) 施設内外は年2回以上の定期清掃を行い、必要に応じて消毒又は殺虫剤の散布を行うこと。

(感染症対策)

第19条 施設長は、感染症及び食中毒の予防及びまん延防止のため、次に掲げる対策を講じなければならない。

(1) 感染症及び食中毒の予防及びまん延防止のための対策チームを関係職員で組織するとともに、定期的に検討委員会を開催し、その結果を支援員その他の職員に周知すること。

(2) 感染症又は食中毒の予防及びまん延防止のための指針を整備すること。

(3) 感染症対策に関する研修を定期的に実施すること。

(非常災害対策)

第20条 施設長は、非常災害等の事態に備えるため、次に掲げる対策を講じなければならない。

(1) 非常災害に対する具体的計画を立て、非常災害時の関係機関への通報及び連携体制を整備し、職員に対して定期的に周知しておくこと。

(2) 消火設備その他の非常災害に際して必要な設備を設け、定期的に点検を行うこと。

(3) 避難、救出その他必要な訓練を月1回以上行うこと。

(事故対策)

第21条 施設長は、事故が発生又は再発することを防止するため、次に掲げる対策を講じなければならない。

(1) 事故が発生した場合の対応及び事故発生防止のための指針を整備すること。

(2) 事故が発生したときは、速やかに市町村及び入所者の家族への連絡を行い、必要な措置をとるとともに、当該事実の報告及び改善策を職員に周知徹底すること。

(3) 事故発生を防止するための検討会及び職員に対する研修を定期的に実施すること。

(苦情等対応)

第22条 施設長は、入所者及びその家族からの苦情等を受け付けるための窓口を設置しなければならない。

2 施設長は、前項の苦情等を受け付けたときは、当該苦情の内容を記録し、適切に事実関係を調査の上、速やかにその解決を図らなければならない。

(預貯金等の受託等)

第23条 施設長は、入所者等からの希望がある場合は、預金通帳その他金品等を受託し、その出納や管理を行うことができる。

2 施設長は、前項の受託等を行う場合は、委任状及び保管・管理依頼書等の書面を交わした上で、預貯金等の受託を開始するものとし、当該入所者の退所の際には、適正に引渡しを行うものとする。

(葬祭)

第24条 施設長は、死亡した入所者に葬祭を行う者がいないときは、老人福祉法(昭和38年法律第133号)第11条第2項の規定により葬祭の委託を受け、葬祭を行うものとする。

(秘密保持)

第25条 職員は、正当な理由なしに、その業務上知り得た入所者又はその家族の秘密を漏らしてはならない。職員でなくなった後においても、同様とする。

(補則)

第26条 この規則に定めるもののほか、養護老人ホームの管理及び運営について必要な事項は、指定管理者が定める。

(施行期日)

1 この規則は、公布の日から施行し、平成18年4月1日から適用する。

(経過措置)

2 この規則の施行の日の前日までに、改正前の都城市老人ホーム条例施行規則の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、この規則の相当規定によりなされたものとみなす。

(平成20年3月10日規則第9号)

この規則は、平成20年4月1日から施行する。

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都城市養護老人ホーム条例施行規則

平成18年12月8日 規則第335号

(平成20年4月1日施行)