○都城市の施設における電気工作物に関する保安規程
平成18年1月1日
訓令第53号
目次
第1章 総則(第1条―第5条)
第2章 保安業務の運営管理体制(第6条―第8条)
第3章 保安教育(第9条・第10条)
第4章 工事の計画及び実施(第11条・第12条)
第5章 保守(第13条・第14条)
第6章 運転又は操作(第15条―第17条)
第7章 災害対策(第18条・第19条)
第8章 記録(第20条)
第9章 責任の分界(第21条)
第10章 設備その他(第22条―第25条)
附則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 市が設置し、又は管理する施設(以下「市の施設」という。)における電気工作物に関し、その工事、維持及び運用の保安を確保するため、電気事業法(昭和39年法律第170号)第42条第1項の規定に基づき、必要な事項について定めるものとする。
(保安業務の委託)
第2条 市の施設の電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安業務に関し、業務委託する電気主任技術者(以下「電気主任技術者」という。)の行う業務については、この訓令の規定にかかわらず、保安業務に関する契約書に記載の当事者間の契約によって定めるものとする。
(法令及び訓令の遵守)
第3条 市の施設の設置者(以下「市」という。)及び電気工作物の保安に係る関係職員(以下「関係職員」という。)は、電気関係法令及びこの訓令を遵守するものとする。
(細則の制定)
第4条 この訓令を実施するため必要と認められる場合には、別に細則を制定するものとする。
第2章 保安業務の運営管理体制
(保安業務の管理)
第6条 電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安業務の執行は、市が総括管理するものとする。
2 保安業務を円滑に遂行するための指揮命令系統及び連絡系統は、別に定めるものとする。
3 市は、保安業務については電気主任技術者と連絡し常時電気工作物の取扱いを担当する者(以下「連絡責任者」という。)を、発電設備を有する施設においては、発電機の運転停止を操作する者(以下「運転責任者」という。)を、あらかじめ指名しておくものとする。
(市の義務)
第7条 市は、市の施設の電気工作物に係る重要な事項を計画し、又はこの計画を実施するに当たっては、電気主任技術者の意見を求め、これを尊重するものとする。
2 市は、電気主任技術者が電気工作物に係る保安に関して行う意見を尊重するものとする。
3 市は、法令に基づいて行う所管官庁に提出する書類の内容が、電気工作物に係る保安に関係のある場合には、電気主任技術者と協議の上立案し、決定するものとする。
4 市は、所管官庁が法令に基づいて行う検査に電気主任技術者を立ち合わせるものとする。
(関係職員の義務)
第8条 関係職員は、電気主任技術者がその保安のために行う指導を受けるものとする。
第3章 保安教育
(保安教育)
第9条 市は、関係職員に対し、市の施設の実態に則した必要な知識及び技能の教育を行うものとする。この場合は、電気主任技術者の意見を尊重するものとする。
(保安に関する訓練)
第10条 市は、関係職員に対し、災害その他電気事故が発生したときの措置について、必要に応じ実地訓練を行うものとする。この場合は、電気主任技術者の意見を尊重するものとする。
第4章 工事の計画及び実施
(工事計画)
第11条 市は、電気工作物の設置改造等工事計画を立案するに当たっては、保安に関し、電気主任技術者の意見を求めるものとする。
2 市は、電気工作物の保安を確保するための電気工作物の修繕工事及び改造工事の計画は、電気主任技術者と協議の上立案するものとする。
(工事の実施)
第12条 市は、電気工作物に関する工事の実施に当たっては、電気主任技術者の監督を受けてこれを施行するものとする。
2 市は、電気工作物に関する工事を他の者に請け負わせる場合には、電気工作物の保安に係る責任の所在を常に明確にして実施するものとする。
3 市は、前項による工事が完成したときは、電気主任技術者の検査を受け保安上支障のないことを確認して引き取るものとする。
第5章 保守
(巡視、点検、試験及び測定)
第13条 市は、電気工作物の維持及び運用に関する保安のための巡視、点検、試験及び測定は、別に定める基準に従い計画的に行うものとする。
2 市は、前項の年度実施計画を作成するに当たっては、電気主任技術者と協議の上作成するものとする。
3 巡視、点検、試験及び測定の結果並びに法令の定める技術基準に適合しない事項が判明したときは、当該電気工作物の修理、改造、移設又はその使用の一時停止若しくは制限する等の措置を講じ、常に技術基準に適合するよう維持するものとする。
(事故の再発防止)
第14条 連絡責任者は、事故その他異常が発生した場合には、直ちに電気主任技術者との連絡をとり、必要に応じ電気主任技術者の精密検査を受け、原因を究明し、再発防止に遺漏のないよう措置するものとする。
第6章 運転又は操作
(運転又は操作等)
第15条 連絡責任者は、遮断機、開閉器その他の機器の操作の順序及び方法については、電気主任技術者と協議の上、平常時及び事故その他異常時における操作の順序及び方法について、それぞれ定め、受電室その他の必要な機器の設置箇所の見やすい場所に掲示するものとする。
2 運転責任者は、発電設備を有する施設においては、発電機の運転停止の操作の順序及び方法について定め、受電室その他の必要な機器の設置箇所の見やすい場所に掲示するものとする。
3 発電設備を有する施設において、発電機の運転停止の操作は、運転責任者が行うものとする。
4 連絡責任者又は関係職員は、事故その他異常が発生した場合には、あらかじめ定められた事故の軽重の区分に従い、電気主任技術者その他の関係先に迅速に報告し、若しくは連絡し、又はその指導を受け適切な応急措置を採るものとする。
5 前項の報告又は連絡すべき事項及び経路は、受電室その他の必要な機器の設置箇所の見やすい場所に掲示する。
6 連絡責任者は、受電用遮断機の操作に当たっては、必要に応じて九州電力株式会社都城営業所に連絡するものとする。
7 市は、発電設備を有する施設において、系統関係に関する事項で必要がある場合は、九州電力株式会社都城営業所と自家用発電設備並列運転に関する契約を締結するものとする。
(長期間の運転停止)
第16条 運転責任者は、発電設備を相当期間停止保管する場合は、定期的に主要機器の点検手入れを行い、防錆、防湿等必要な対策を講ずるものとする。
(運転の開始)
第17条 運転責任者は、発電設備を相当期間停止保管の後、運転を開始する場合は、所定の点検を行うほか、必要に応じて試運転を行い保安に万全を期すものとする。
第7章 災害対策
(防災体制)
第18条 連絡責任者は、災害その他非常の場合に備えて、電気工作物の保安を確保するために、電気主任技術者と協議の上、適切な措置を採ることができる体制を定めるものとする。
第19条 連絡責任者は、災害その他非常の場合において、迅速に電気主任技術者に連絡し、その指導を受けるものとする。
2 連絡責任者は、災害その他非常の場合において、緊急に送電を停止する必要があると判断したときは、直ちに送電を停止することができるものとする。
3 連絡責任者は、災害時等において、九州電力株式会社都城営業所と連絡がとれない場合にあっては、連絡がとれるまでの間、受電電源を停止するものとする。
第8章 記録
(記録)
第20条 電気工作物の工事、維持及び運用に関する記録は、次に定めるものとし、これを3年間保存するものとする。
(1) 巡視、点検及び測定記録
(2) 電気事故記録
2 主要電気機器の補修記録は、別に定める設備台帳及び補修記録によるものとし、これを必要期間保存するものとする。
第9章 責任の分界
(責任財産の分界点)
第21条 九州電力株式会社都城営業所の設置する電気工作物との保安上の責任財産の分界点は、市が市の施設敷地内に設置した高圧気中開閉器電源側接続点とする。ただし、電力量計及び附属装置は、九州電力株式会社都城営業所の所有とする。
第10章 設備その他
(危険の表示)
第22条 受電室その他高圧電気工作物が設置されている場所等にあって、危険のおそれのある場合には、人の注意を喚起するように表示を設けるものとする。
(測定器具類の整備)
第23条 電気工作物の保安上、必要とする測定器具類を整備し、これを適正に保管するものとする。
(設計図、書類等の整備)
第24条 電気工作物に関する設計図、仕様書、取扱説明書等については、必要期間整備保存するものとする。
(手続書類の整備)
第25条 関係官庁、電力会社等に提出した書類、図面その他主要文書についてはその写しを施設を管理するそれぞれの課において必要期間保存するものとする。
附則
(施行期日)
1 この訓令は、平成18年1月1日から施行する。