○都城市公用文に関する規程

平成18年1月1日

訓令第18号

(趣旨)

第1条 この訓令は、公用文の種類及び分類並びに書き方、用字、用語、文体、書式その他公用文の作成に関し別に定めがあるものを除くほか、必要な事項を定めるものとする。

(公用文の種類)

第2条 公用文の種類及び分類は、別表第1のとおりとする。

2 前項の公用文の種類の意義は、別表第2のとおりとする。

(公用文の書き方)

第3条 公用文は、左横書きとする。ただし、次に掲げるものは、この限りでない。

(1) 法令の規定により書式が縦書きと定められているもの

(2) 他の官公庁において書式が縦書きと定められているもの

(3) 広報紙(広報都城、市のお知らせ等)

(4) 賞状、表彰状、感謝状、式辞、祝辞、弔辞等で、縦書きが適当と認められるもの

(5) 前各号に掲げるもののほか、総務部総務課長が特に縦書きを適当と認めたもの

(文体)

第4条 公用文の文体は、原則として「である」体を用いるものとする。ただし、公告、告示、掲示の類及び対外文書(通達、通知、供覧、回章、伺い、願い、届け、申請書、照会、回答、報告等を含む。)の類は、「ます」体を用いるものとする。

2 文語脈の表現は、なるべくやめて、平明なものになるよう努めるものとする。

3 文章は、なるべく区切って短くし、接続詞、接続助詞等を用いて文章が長くならないよう努めるものとする。

4 文の飾り、曖昧な言葉、回りくどい表現は、できるだけやめて、簡潔で、論理的な文章となるよう努めるものとする。

5 文章には、できるだけ、一見して内容の趣旨が分かるように、簡潔な標題を付けるものとする。また、標題の終わりには、「通達」、「回答」のような文書の性質を表す言葉を括弧書きするものとする。

6 内容に応じ、なるべく箇条書の方法を取り入れ、一読して理解しやすい文章となるよう努めるものとする。

(用語)

第5条 特殊な言葉を用いたり、堅苦しい言葉を用いることをやめて、日常一般に使われている易しい言葉を用いるものとする。

2 使い方の古い言葉を使わず、日常使い慣れている言葉を用いるものとする。

3 言いにくい言葉を使わず、口調のよい言葉を用いるものとする。

4 音読する言葉はなるべく避け、耳で聞いて意味のすぐ分かる言葉を用いるものとする。

5 音読する言葉で、意味の二様に受け取れるものは、なるべく避けるものとする。

6 漢語をいくつも繋いでできている言葉は、無理のない略し方を決めるものとする。

7 同じ内容のものを違った言葉でいい表すことのないように統一するものとする。

(用字)

第6条 文字は、漢字及び平仮名を用いる。

2 漢字は、一般の社会生活において現代の国語を書き表すための漢字使用の目安によるものとする。ただし、外国の地名及び人名、外来語その他片仮名が適当と認められるものは、片仮名を用いるものとする。

3 前項の常用漢字表によって書き表せないものは、次に定める標準によって書き換え、又は言い換えるものとする。

(1) 仮名書きにすること。

(2) 常用漢字表中の、音が同じで、意味の似た漢字で書き換えること。

(3) 同じ意味の漢語で言い換えること。

(4) 漢語を易しい言葉で言い換えること。

4 漢字、仮名遣い及び送り仮名は、次に掲げるものによる。ただし、地名その他の固有名詞及び専門用語については、この限りでない。

(1) 常用漢字表(平成22年内閣告示第2号)

(2) 「現代仮名遣い」の実施について(昭和61年内閣告示第1号)

(3) ローマ字のつづり方(昭和29年内閣告示第1号)

(4) 「送り仮名の付け方」の実施について(昭和48年内閣告示第2号)

(5) 公用文における漢字使用等について(平成22年内閣訓令第1号)

(6) 法令における漢字使用等について(平成22年11月30日内閣法制局総総第208号)

(7) 「異字同訓」の漢字の用法(昭和47年6月28日国語審議会漢字部会)

(数詞)

第7条 左横書きの場合は、原則として、アラビア数字を用いるものとする。

2 1,000以上の数字には、3桁ごとに、区切り記号「,」を付けるものとする。ただし、年号、文書番号及び電話番号は、この限りでない。

3 小数、分数及び帯分数については、次の例による。

(1) 小数 0.123

(2) 分数 画像又は2分の1

(3) 帯分数 画像

4 日付、時刻及び時間については、次の例による。

(1) 日付 平成4年4月1日

(2) 時刻 8時30分

(3) 時間 7時間30分

5 次に掲げる場合は、漢数字を用いるものとし、次の例による。

(1) 固有名詞

四国、九州、の丸、三股、二重橋、八重桜

(2) 概数を示す語

数十日、二・三人、四・五日

(3) 数量的な感じの薄い語

一般、一部分、一層、四分五裂

(4) 慣習的な語

一休み、二言目、三日目

(5) 数の単位として用いる語

100万、1,500億、10兆

6 縦書きの場合は、漢数字を用いるものとする。

(1) 、千、万、億、兆などの漢数字を発音に従って用いること。ただし、一十一百一千とはしない。

(2) 壱、弐、参、拾、阡などの文字は、財務、会計処理上の慣行等による場合のほかは使用しないこと。

(3) 、千、万、億、兆などの漢数字を表の中で数を表す場合には、当該漢数字は、省略できること。この場合は、まず、千台で単位区分し、3桁ごとに「,」で区切るものとする。

(4) 数字に単位以下の端数があるときは、「.」を整数と端数の間に付けること。

(5) 分数及び倍数については、口語読みに従って次のように書くこと。

三分の一 十五分の一 百分の五倍 九十九倍

(6) 年月日又は期間を表す場合は、次のように書くこと。

十月三十日 三週間 一箇月(アラビア数字のときは「1か月」) 五年

(見出し記号)

第8条 条例、規則、規程形式をとる訓令及び告示の条名、項番号及び号番号の書き方は、次に掲げる例による。

(1) 条名 第1条

(2) 項番号 2

(3) 号番号 (1)

(4) 号の中を細分する場合 

(5) 号の中を更に細分する場合 (ア)

2 一般の公用文の項目を細分する場合は、次に掲げる例による。ただし、項目が少ないときは、最初の見出し記号「第1」又は「第一」は、省略することができる。また、見出し記号の書き方は、「第1」又は「第一」は一字目から、「1」又は「一」以下は、順次1字ずつ繰り下げて書き出すものとする。

(1) 横書きの場合

第1 1 (1) ア (ア)

第2 2 (2) イ (イ)

第3 3 (3) ウ (ウ)

(2) 縦書きの場合

第一 一 1 (一) 

第二 二 2 (二) 

第三 三 3 (三) 

3 見出し記号には、句読点を打たず、1字分空けて次の字を書き出す。

(符号)

第9条 符号の用い方は、次の各号に掲げるとおりとし、それぞれ当該各号の例による。

(1) 「。」(まる)

 一つの文を完全に言い切ったところに必ず用いること。また、「 」及び( )の中でも、文の終わりには「。」を用いるが、文が名詞形で終わるときは、付けないこと。ただし、更に文が続くときは、「。」を付けること。

 各号で列記した文が、「こと」又は「とき」で終わる場合には、「。」を付けること。

 前号の規定にかかわらず、次に掲げる場合は、「。」は、用いないこと。

(ア) 事物の名称を列記する場合

(イ) 題目、標語など簡単な語句を掲げる場合

(ウ) 言い切った文を、括弧を用いないで、「と」又は「か」で受ける場合

例 事故の原因は、運転者の前方不注視にあると思われる。

補助金の交付方法をどうするかを決定する。

(エ) 賞状、感謝状、表彰状及び辞令

(2) 「、」(てん)

 一つの文中で、言葉の切れ続きを明らかにする必要があるところに用いること。ただし、多く使い過ぎるとかえって全体の関係が不明になることがあるので、注意すること。

 叙述の主題を示す「は」、「も」などの後に用いること。

 名詞を並列して用いる場合には、各名詞の間に用いること。ただし、並列する語句が二つ以上の場合は、最後の二つの語句の間には、「及び」、「又は」などを用い、「、」は用いない。

例 部、課及び係

高度の知識、技能又は経験

 二つ以上の形容詞、副詞及び動詞を「及び」、「又は」などの接続詞で結ぶ場合には、その接続詞の前に用いること。

例 所有し、占有し、又は管理する…

 形容詞、副詞及び動詞を並列して、最後の語句の後を「その他」でくくるときは、「その他」の前に用いること。

例 免職し、休職し、その他著しく不利益な処分…

 句と句をつなぐ「かつ」の前後に用いること。

例 通知し、かつ、公表する。

 文のはじめに置く接続詞及び副詞の後に用いること。

例 また、なお、ただし、したがって、しかし、すなわち、

 叙述に限定を加え、条件をあげる語句の後に用いること。

 次のような場合には「、」を用いないこと。

(ア) 直接後の語句に続く場合、ひとまとまりと考えられる場合及び一続きのものと認められる場合

(イ) 名詞を並列して「その他」でくくる場合の「その他」の前

(ウ) 語と語を接続する「かつ」の前後

(3) 「・」(なかてん)

 事物の名称を列記する場合に「、」の代わりに、又は「、」と併せて用いること。

 外国の地名、人名その他の固有名詞又は外来語の区切りに用いること。

例 グレート・ブリテン

キー・ポイント

(4) 「.」(ピリオド)

 省略符号として用いる場合

例 N.H.K

P.T.A

平成4.4.1

 単位を示す場合

例 1,234.56m

0.12

(5) 「:」(コロン)

次に続く説明文又はその他の語句があることを示す場合に用いること。

例 電話:23―2111

(6) 「~」(なみがた)

時、所、数量、順序などを継続的に示すときに用いること。

例 都城~東京

第1条~第5条

(7) 「―」(ダッシュ)

語句の説明や言い換え、又は丁目、番地を省略して書く場合に用いること。

例 姫城町6―21

赤―止まれ

(8) 「「 」」(かぎ括弧)

用語を定義する場合、語句を引用する場合、特に注意を喚起する語句を差し挟む場合等に用いること。

(9) ( )(括弧)

語句又は文の後に注記を加える場合に、法令、条例などの条文の見出し、その他簡単な独立した語句の左右を囲む場合等に用いること。

(10) 「〔 〕〕」(そで括弧)

( )の中に更に括弧書きが必要な場合に用いること。

(11) 「々」・「〃」・「ゝ」・「ゞ」(くりかえし符号)

「々」及び「〃」を除き、原則として用いないこと。

(12) 疑問符「?」及び感嘆符「!」は、原則として用いないこと。

(ふりがな等)

第10条 漢字に振り仮名を付ける場合は、その字の上部に付けるものとする。

2 傍点及び傍線を付ける場合は、傍点は語句の上部に、傍線は語句の下部に付けるものとする。

(使用する用紙)

第11条 用紙は、原則として、日本産業規格A4判を縦長に用いるものとする。

(文書のとじ方)

第12条 文書は、左とじとする。ただし、次の各号に掲げる場合は、当該各号に定めるとおりとする。

(1) 縦書き文書のみをとじるときは、右とじ

(2) A4判用紙を横長に用いたときは、上とじ

(3) 左横書き文書と、左に余白のない縦書き文書又は袋とじ縦書き文書をとじるときは、縦書き文書を裏とじ(背中あわせ)

(文書の書式等)

第13条 対外文書の一般的書式は、次のとおりとする。

(1) 発信年月日は、文書番号の下部に文書番号と書き出しをそろえて用紙の中央やや右から書き出し、終わりは1字分空けること。

(2) 宛名の書き出しは、1字分空けること。

(3) 差出人名は、用紙の中央やや右から書き出し、差出人名の後ろに公印を押した場合に、その右側に1字程度の余白を空けるように(公印省略の場合は、差出人名の右側を1字分空けるように)すること。

(4) 標題は、3字分空けて書き出し、2行以上にわたるときは、各行の初字をそろえ、最後の行を除き、各行の終りは空けないこと。

(5) 文書を書き出す場合及び文中の行を改める場合には、1字分空けて書き出すこと。

(6) 文章が「なお、」で始まる場合は、行を改めること。ただし、後段の文章が「ただし、」又は「この場合において、」等で始まるものについては、行を改めないこと。

(7) 「下記のとおり」等の下に書く「記」は、文書の中央に書くこと。

2 公用文の文例及び書式は、総務部総務課長が別に定める。

この訓令は、平成18年1月1日から施行する。

(平成19年3月31日訓令第23号)

この訓令は、平成19年4月1日から施行する。

(平成30年3月30日訓令第15号)

この訓令は、公表の日から施行する。

(令和元年6月4日訓令第5号)

この訓令は、令和元年7月1日から施行する。

別表第1(第2条関係)

大分類

中分類

小分類

例規文書

法規文書

条例、規則

公示文書

告示、公告

令達文書

訓令、庁達、達、指令

一般文書

対外文書

照会、依頼、送付、協議、回答、通知、進達、報告、申請、届、副申、願、督促、諮問、答申、建議、勧告など

対内文書

伺、復命、上申、内申、供覧、回覧など

その他の一般文書

挨拶文、書簡文、賞状・表彰状・感謝状など

別表第2(第2条関係)

(1) 例規文書 法規文書、公示文書及び令達文書をいい、その意義は、都城市文書取扱規則(平成18年規則第32号)第10条第1号に定めるとおりとする。

(2) 一般文書 次に定める文書をいう。

ア 対外文書

(ア) 照会

事実、意思等を問い合わせ、又は情報の提供を求めるもの

(イ) 依頼

一定の事項を依頼するもの

(ウ) 送付

書類、物品等を送る場合に発するもの

(エ) 協議

一定の事項について打ち合わせ、相手方の同意を求めるもの

(オ) 回答

照会、依頼、協議等に対して回答するもの

(カ) 通知

特定の相手方に対し、一定の事実又は意思を知らせるもの

(キ) 進達

申請、願、届等の経由文書を上級行政庁に取り次ぐもの

(ク) 報告

ある事実について、その経過等を知らせるもの

(ケ) 申請

許可、認可、承認等の行為を求めるもの

(コ) 届

一定の事項を届け出るもの

(サ) 副申

経由行政機関が、提出された書類等を進達する際にこれに対して意見を付して具申するもの

(シ) 願

一定の事項を願い出るもの

(ス) 督促

請求された行為又は義務付けられた行為が行われない場合に、それを促すもの

(セ) 諮問

調査機関、審議機関等に対して意見を求めるもの

(ソ) 答申

諮問を受けた事項について意見を述べるもの

(タ) 建議

附属機関等がその属する行政庁に対して、自発的に意見又は希望を申し出るもの

(チ) 勧告

行政庁が処理権限に基づき、特定の事項について、相手方の自主性を尊重しながら、ある事項を申し出て、その申出に沿う処置を取るよう促すもの

イ 対内文書

(ア) 伺

事案の処理について、決裁権又は専決権を有する者に説明し、その意思決定を受けるために作成するもの

(イ) 復命

上司から命ぜられた任務の遂行の経過、内容、結果等を上司に報告するもの

(ウ) 上申

上司に対して、意見、事実等を申し述べるもの

(エ) 内申

上申とほぼ同様であるが、主として人事関係の事項について用いられるもの

(オ) 供覧

配布文書等を上司の閲覧に供するもの

(カ) 回覧

ある事項を職員に周知させるために閲覧に供するもの

ウ その他の一般文書 一般文書のうち、対外文書及び対内文書に属さない文書をいう。

(ア) 挨拶文

a 式辞

儀式の主催者が、儀式の始めに読み上げるもの

b 祝辞

式典に来賓として招待された場合に読み上げるもの

c 訓辞

所属の職員に対し、その長が今後の心構えや戒めの言葉を与える場合に用いるもの

d 告辞

主に学校の卒業式等で、校長等が卒業生に対し、卒業後の心構えや激励等の別れの言葉を与える場合に用いるもの

e 答辞

告辞や祝辞等を受けた者が、謝恩、感謝、決意等の言葉を述べる場合に用いるもの

f 弔辞

公の職にあった人や公のために尽くした人が死去した場合に、告別式において読み上げるもの

(イ) 書簡文

公務員としての資格で私文書と同じような形式で依頼、御礼、案内等をするために発するもの

(ウ) 賞状・表彰状・感謝状

a 賞状

展覧会、品評会、競技会等の行事又は学校、講習所等の教育課程において、優秀な成績を修めた者を賞するもの

b 表彰状

一般の模範となるような個人又は団体等の行為に対して、これを賞賛し、広く一般に顕彰する場合に発するもの

c 感謝状

事務、事業等を遂行するに当たり、積極的に協力し、又は援助した者に対し、感謝の意を表するために発するもの

都城市公用文に関する規程

平成18年1月1日 訓令第18号

(令和元年7月1日施行)